キャッチボール感覚で客観的なコメントをもらうチームの振り返り(研修振り返りレポート)

by kurosawa-tomoyuki | August 20, 2020
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僕の研修チームが行っていた振り返り

DeNAの研修では後半1ヶ月、研修生でチームを組んで開発を行いました。 僕の班ではチーム開発をより良く・各自の成長を促進するために、毎週金曜日に 2S2B (ツーストライクツーボール)という手法を実施していました。

僕はこの手法をメンターにお勧めされました。実際に自分のチームで取り入れてみると、メンバー各自が自分を主観的・客観的に振り返ることができました。 通常、反省は自分で自分を振り返りますが、どうしても主観的になりがちです。しかし、 2S2B ではそこにチームメイトからの客観的な視点が加わるため、自分ひとりでは気がつかなかった点を知ることができ、より成長を加速させてくれます。また、独りよがりな反省をして、その後に間違った方向に進むことも未然に防いでくれます。僕は、 2S2B を取り入れたおかげで各個人はもちろん、チームとしても大きく成長することができたと感じています。この記事では、そんな 2S2B という手法を用いた、キャッチボール感覚で行う振り返りを紹介させていただきます。

2S2Bとは

2S2B は、チームメンバーに集まってもらって、お互いの良いところをストライク(S)、悪いところをボール(B)としてそれぞれ投げ合う(指摘し合う)手法です。“2”S“2”Bとなっていますが、これはあくまで指標に過ぎず、大切なのは良いところも悪いところも同じくらいの数を出すことです。

一つ注意事項として、悪いところとして人格否定などに繋がる指摘をすることは避けなければいけません。

2S2Bを用いた社内事例などはこちらにあるので興味のある方は是非。
https://fullswing.dena.com/archives/164

僕たちの班では 2S2B を取り入れた振り返りを

  1. 自分に対して自分で 2S2B を投げる
  2. 各メンバーが、他のメンバー全員に対して 2S2B を投げる
  3. 自分で投げたものと他のメンバーからもらったものとを比較してみる

という流れで行いました。

各フローの詳細

自分に対して 2S2B を投げる。
まずは各々、今週の自分を振り返り、自分に対して 2S2B を(書き)投げます。 書き終わった後、その内容は他のメンバーには共有しません。 理由は、次のフローで他のメンバーがその内容に引っ張られてしまう可能性があるためです。
もちろん、全てのフローが終了した後に共有するのは良いと思いますが、このフローの終了時にはまだお互い共有しないほうが良いと思います。

各メンバーが、他のメンバー全員に対して 2S2B を投げる
各メンバーが、他のメンバーそれぞれに対して 2S2B を投げます。 難しいかもしれませんができるだけ全員に 2S2B 投げるようにしましょう。
自分だけ投げられた球が少ないのは結構悲しいものです。。。

自分で投げたものと他のメンバーからもらったものとを比較してみる
メンバーに貰ったS(ストライク)とB(ボール)と、自分で自分に投げた 2S2B を比べてみます。

自分でよくできたと思っていたことが、チームメイトからも評価されていれば継続のモチベーションに繋がります。逆にチームメイトからするとそうでもなかったりすればもっと頑張ろうという気になれます。
また、自分でダメだった・できなかったと気にしていたことをチームメイトは全く気にしていなかったり、もしくはやっぱり改善した方が良いところとして指摘を受けていたり。

自分の例を少し挙げると、
「わからないところを積極的に質問し、疑問を解消することができた」
と自分でストライクとした部分は

チームメイトからも同様の評価をしてもらえたり。

反対に 「質問頻度が多かった。チームメイトの時間を奪ってしまったかも。自分の質問は煙たがれていないかな?」 と自分で心配し、ボールとした部分は、

と、チームメイトから全くボールとしてきてはおらず、自分の杞憂だったと分かったり。

その週の自分を主観的・客観的に振り返ることができます。

2S2B でしか得られない客観的な振り返りの例

自分とチームメイトでストライクとボールが全く違うものだった時は、客観的な視点があったからこそ得られる成長ポイントです。
例えば、先に載せた写真の例で言えば、僕は最初 「自分の質問は煙たがれていないか心配だ」 と考えていました。しかし、チームメイトから 「チームの学びを増やしてくれる」 と評価してもらえ
「自分が質問をすることは自分のためだけでなく、チームメイトの理解の役にも立っているんだ」
と、大きなモチベーションになり、より積極的に質問をしにいくようになりました。
もちろん、「質問することは周りの人のためにもなる」とはよく言われることですが、実際に自分の質問が客観的にそういった評価を貰えたことはとても嬉しかったです。
この姿勢は継続していて、研修が終わり事業部に配属された今でも躊躇せずにガンガン質問しにいっています。もし、当初の独りよがりな反省だけだったならば、自分の質問頻度は減り、結果としてチームの学びの場自体も減らし、もしかしたら配属後の今のように先輩社員に積極的に質問しに行くこともなかったかもしれません。
このように、 自分ではネガティブと思ってたところが実はポジティブだったと補正してもらえる のが、 2S2B をやってよかったポイントの1つです。

逆に自分では気づかなかったボールとしては、自分の 「調べ物をする際の姿勢」 についてです。
エンジニア研修の全体で、「調べ物をする際、先ずは公式ドキュメントからあたるように」と言われており、自分でも意識はしているつもりでした。しかし、チームメイトからは 「公式のドキュメントで解決する癖をつけたほうがいい」 とボールが投げられました(リモートですが、画面共有をしてペアプロをしていたので、チームメイトに自分の検索画面は見えています)。
自分は公式ドキュメントをとりあえずは見ていたので、全体で言われていた「先ずは公式ドキュメント」はできていました。だた、その後「解決するまでちゃんと読む」ことはせず、結局「ぱっと見わかりやすい2次、3次情報」に頼りがちな姿勢だったと気付かされました。そして「先ずは公式ドキュメント」に「解決できるまでしっかり読み込む」という新たな姿勢が加わりました(もちろん公式ドキュメントだけだと理解できずに、他の情報に頼ることもありましたが、公式ドキュメントをじっくり読む姿勢は身についたと思います。)エンジニアとしての自力をつけるという点からも、この姿勢を研修時にしっかり身につけられたのはとても良かったと考えています。
このように、 自分では合っていると思ってたところが、実は間違ってたと補正してもらえる のが 2S2B をやってよかったポイントのもう1つです。

2S2Bならではのよかったところ

2S2Bでは、他のメンバーのストライクとボールを基本的には必ず投げます。そのため班のメンバーの活動に今まで以上に気を配るようになり、積極的によかったところや、改善点などを見つけられるようになりました。

また、 2S2B という名前の通り、お互いキャッチボールをするくらいの感覚でラフに改善点などを投げ合うことができました。言葉というのは不思議なもので、これが「フィードバック」や「改善点」を出し合うという振り返りをしていたら、みんなもっと身構えていたと思います。しかし、2S2Bは
「じゃあ今週もストライクとボールを出し合おう〜」
と、実際やっていることは「相互フィードバック」なのに、お互い気軽に実施できました。そして、キャッチボール感覚でお互いフィードバックすることに慣れてくると、自然と普段のチーム開発でもストライクやボールを投げ合うようになり、非常に透明性の高いチーム開発を行えたと思っています。 このように、 身構えるはずの相互フィードバックを気軽にできること は、2S2B ならではの良かったポイントです。

おわりに

最後に改めて 2S2B の良かったことをまとめます

  • 自分ではネガティブと思ってたところが、実はポジティブだったと補正してもらえる
  • 自分では合っていると思ってたところが、実は間違ってたと補正してもらえる
  • 身構えるはずの相互フィードバックを気軽にできる

チーム開発などで、他のメンバーがいるからこそできるこの手法。自分だけでの成長に何か限界を感じている方や、自分に対する客観的な視点が欲しい方などにはとてもおすすめです!
また、たかが言葉、されど言葉です。チームを巻き込んで全体で改善をしていきたいと思っているが「相互フィードバック」というどこか堅苦しい文化は苦手な方達も是非2S2Bを取り入れてみてください!!
僕の記事は以上になります。ここまで読んでくださってありがとうございました!!!
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