これからのモノづくり -「コンセプト」「デザイン」「テクノロジー」が融合する未来-

by Daisuke-Tamada | July 05, 2020
dena-tech event | #dena

2020年7月4日(土)-7月5日(日)の2日間、サポーターズ主催の技育祭が開催され、DeNA からは常務執行役員 CTO の小林が登壇しました。

常務執行役員 CTO 小林 篤

常務執行役員 CTO 小林 篤

こちらの記事で、小林が登壇した これからのモノづくり -「コンセプト」「デザイン」「テクノロジー」が融合する未来- について、内容を抜粋しご紹介します。

DeNA が考えるこれからのモノづくりとは

「コンセプト」「デザイン」「テクノロジー」が融合する未来 -ってなに?

モノづくりにおいて、まず大切なのは「コンセプト」です。

コンセプトの軸がしっかりしていないと、モノづくりをしても届けるモノがぶれます。 例えば包丁を作ろうとしているのに、この方が持ちやすそう!と思ってハサミをつくってしまい、届けたい人に包丁ではなくハサミを届けてしまう。

こういったことを起こさないよう、モノをヒトに届ける上で「コンセプト」を明確にすることはとても重要です。

また、DeNAは テクノロジーカンパニー として様々な事業を技術を用いて展開してきました。 特にインターネット産業が盛んになり、モバイルデバイスの進化に伴い、様々なサービスをユーザに届けるために色々な技術を習得し、磨き、活用し、サービス開発をおこなってきました。

時代が進むにつれ、サービスの表現の多様化、バーチャルからリアルへの転換と技術を活用するフィールドの変化があります。デバイスの進化、リアルへの転換に伴い、表現が多様化したこと、ヒトに届ける為のUI/UXの磨き込みが進み、より デザイン の重要性が増してきました。

未来に向けて、DeNA はこれら「コンセプト」「デザイン」「テクノロジー」を兼ね備えたモノづくりを進めています。実例として、最近実施したモノづくりの事例をご紹介します。

TOKYO CREATIVE SALON -coen car-

東京クリエイティブサロン代官山のコンテンツとして、DeNA は世界的デザイナーである佐藤オオキ氏率いるデザインオフィスnendoと共に、動く遊具「coen car」を出展しました。こちらの「コンセプト」「デザイン」「テクノロジー」について紹介します。

コンセプト

IoTによる効率と生産性の追求だけでなく、そこに “人の感情” をマッチングさせるのが DeNA の考える「スマートシティ」。

そんな未来の “まちづくり” のコンセプトのひとつの表現として、単なる移動手段だけではない、新たな人と車の関係が生まれることを目指し「子供と遊んでくれる、すこし未来のクルマ」というコンセプトでこちらのプロジェクトを実施しました。

デザイン

動く遊具である「coen car」は、コンセプトである「子供と遊んでくれる、すこし未来のクルマ」の実現のために、子どもが遊ぶ公園によくある遊具の動きがリサーチされ、その中から6つの基本動作「01.agaru(上がる)」「02.mawaru(回る)」「03.yureru(揺れる)」「04.suberu(滑る)」「05.haneru(跳ねる)」「06.yasumu(休む)」が選ばれ、それぞれの動きをもつクルマがデザインされました。それぞれのクルマは、動作が組み合わさることにより様々な新しい遊びが遊具として生まれます。

デザインについて、より詳しく知りたい方は こちら もご確認下さい。

テクノロジー

本インスタレーションにおける課題

遊具として安全基準を満たしているモノではなくあくまでコンセプチュアルな実験のお披露目だったため、リアルに動いている遊具を見ることはできても、そこでリアルに遊んでいる子供をイメージすることは難しかったです。

そこで思いついたのがAR技術の活用でした。リアルオブジェクトにバーチャルなオブジェクトをレイアードすることにより、あたかもそこで子供が遊具をつかって遊んでいる状態を演出できると考えました。

どうやったの?

「リアルタイムオクルージョン」でこちらの課題を解決しました。オクルージョンとは、手前にある物体が奥にある物体を隠す状態のことです。

今回のインスタレーションでは遊具が常に動き回っています。動き回る物体をトラッキングしつづけ、リアルタイムでオクルージョンさせる必要がありました。

  1. センサーで“遊具”の位置と姿勢を認識
  2. UDP で“遊具”の位置と姿勢を MagicLeap へ転送
  3. MagicLeap で “物体” の Depth だけをレンダリングしつつ、“人” は Depth も Color もレンダリング
  4. 実空間(センサー系)座標と仮想空間(MagicLeap)座標を合わせる

本来であれば不要ですが、遊具の移動が想定よりも早く、遮蔽情報をつくるのに間に合わなかったため、モーションセンサーを併用しました。

MagicLeap で“物体”の Depth だけをレンダリングしつつ、“人”は Depth も Color もレンダリングしました。

実空間(センサー系)座標と仮想空間(MagicLeap)座標を合わせるため、MagicLeap の原点を移動しセンサー系の原点にピタッと合わせました。

これらのテクノロジーにより、めでたくリアルタイムでオクルージョンすることができました。

実際にオクルージョンされている動画は、以下からご覧ください。

おわりに

以上、動く遊具「coen car」を実例として、DeNA が考えるこれからのモノづくりについてご紹介しました。

DeNA は今後も「コンセプト」「デザイン」「テクノロジー」を兼ね備えたモノづくりを進めてまいります。

その上で様々な挑戦の結果をこちらの Engineers’ Blog にて公開し、Twitter アカウント @DeNAxTech にて情報発信していきます。こちらの記事が面白かったと思う方はぜひフォローをお願いします!